恋するシンデレラ








「・・・え?」



そう言うと。







私の頭を撫で、引き寄せ。









いきなり。









キスをされた。









「・・・やっ。」


精一杯の力で押し返すと、簡単に達哉君は離れた。










「やっぱり、


俺じゃダメか。」



『ごめん。』と言いながら軽く頭を叩く。





ゆっくりと達哉君は教室に戻った。









ちょうど時計は、休憩時間残り5分を指している。





軽く触れただけのキスだった。







だけど、凄く辛かった。







嫌だと思ってしまった。







「・・・・・・っく。」





声が漏れる。




ぽろぽろと零れる涙は止まることを知らなくて。







まるで、優斗への気持ちのようだった。



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