恋するシンデレラ
結婚しても冷めることを知らない二人は、私の憧れになった。
思い続けるって凄いことだよね。
微笑み合う二人は凄くお似合いで。
とても輝いて見えたんだ。
「あの。
ありがとうございました!
そろそろ練習に戻らないと。」
「あら、もう平気なの?」
広瀬先生のコーヒーを作っている美愛先生は心配そうに振り返った。
「はい。
先生に負けてられないんで!」
勢いよく答えた私に満足そうに笑うと、
『またいつでもいらっしゃい』と送り出してくれた。
ーーーーーーーーー・・・
稽古場に向かうとなぜかストレッチ中の皆。
「・・・・・・ん?」
なぜ、今ストレッチ?
「あ、西塔さん!
もう、大丈夫なの?」
「あ、はい。」
「よかったわ、間に合って。
これからダンスシーンをやるのよ。
だからストレッチしてもらってるの。
いよいよラストスパートね!」
気合い入ってる先生に圧倒されながら、皆と一緒にストレッチを始める私。
私の目線の先は、あいつだった。
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