恋するシンデレラ









ザワッと嫌な声が出る中、教室に入る。







「んだよ、その顔は。」

「もうちょっと考えてよね。

皆怒ってるでしょ。」

「いつもよりさらに不細工んなってるぞ。」

「あのねぇ!」



急に大声をあげたので、周りの男の子達がビクリと動く。






「・・・デリカシーってものはないの?」

「ないね。」





即答する優斗にげんこつ。



「いでっ。」


「いでっ、じゃない!

少しは持ってよ。

そんなんじゃモテない・・・わけはないか。」





チラッと廊下を見る。


大体の女の子は諦めた顔をしているのに。


仏頂面な顔をした子達がこちらを見ていた。



うわー、こわっ。







「あいつらは、追いかけて来るから怖い。」



と、ボソッと言った優斗に対して、クスッと笑った。





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