恋するシンデレラ








A組の列に戻った私は、皆に拍手で迎えられた。






隣の歌菜はこそこそと近寄ってくる。








「ん?どうしたの?」



「奈々、よーく聞いてね。


あの神林さんには気をつけて。」






は?どして?





歌菜は先生の長い話も聞かずに話し始めた。





まず、神林麗華は私に敵意を持っているということ。




きっかけは芸能人という噂と、佐倉優斗と親しく話すのを見てから。




そして佐倉優斗ファンクラブの創設者であり、部長であるということ。






最後に、特別賞とは2位を決める時、必要な人数にいかない時の賞のことらしい。


つまり先生のほとんどが私に投票してくれたんだと。







「やばいね〜、奈々。

喧嘩売っちゃったね!」









いや、売ってないし。


勝手に買われちゃったよ。



困ったなぁ。







パチパチパチ・・・・・・・!!




え!?



凄い拍手の音。


何事??







「3分の2以上の人が拍手されたので
シンデレラは西塔さんに決定されました!!」











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