恋するシンデレラ







うん。

いい男なんだけどね。


あいつには、負けるんだよね。






「知ってるよ。」

「へ?」





私、声に出してた?





「わかるよ、それくらい。

どーせ、あいつと比べてたんでしょ?」



あ、さすが紳士。


何でもわかっちゃうわけね。



「はぁー。
俺みたいな、いい男ふるなんて。

もったいないことするね。」


「・・・ふふ、そーだね。」



言ってる事は笑えるけど、

お陰で涙、止まったよ。




小さく笑みを溢した達哉君は、

自分の席へと戻っていってしまった。




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