恋するシンデレラ




「はい?」


さらっと言い放つ愛に驚く。

何を言ってるんだ、この人は。



「無理に決まってるじゃん。

今日、あの子も来てるんだよ?

愛も見たでしょ?」





その言葉に、歌菜は驚いてるけど。





愛は平然としている。





「見たけど?」


「・・・じゃあ、わかるでしょ?」


「意味がわからないわよ、奈々美。

告白するのは自由でしょ?



生徒会も言ってたじゃない。

バラを渡していいって。





奈々美が怖がってるのは、
この関係が終わってしまうことでしょ?」







愛と目を合わせたまま、何も言えなかった。



その通りだから。



振られることなんかはわかってる。


だけど、それ以上に。





今まで築いてきた関係が、私のその一言で崩れてしまうなら・・・






言わない方がいい。








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