恋するシンデレラ



「・・・言って、みようかな。」


ポツリと呟いてみた私に、歌菜は嬉しそうに目を見開く。


「そうだよ!
言った方がいいって!

当たって砕けろ、だよ!!」




歌菜。


覚悟を決めた私にとって、その言葉はキツイ。







前のめりになっている歌菜に愛のチョップが下ったことは言うまでもない。














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会場を出た後は、2人と別れた。


『運命の王子様なんだから、きっと会える。』

なんて。



なんの保証もないのに、笑顔で言われた。




運命の王子様って。

劇中の話なのに。





廊下を歩けば、



人。


人。






・・・人。












見つかるわけないでしょ!!







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