恋するシンデレラ






と、廊下の向こうの方で、もの凄い人だかりができていた。







・・・・・・まさか。





人込みの中を進む。





その人だかりに近づくにつれて、私の心臓はどんどん加速。





あともうちょっと。












人が多すぎてイライラする。











手が届きそうで届かない。


イライラする。









人だかりの中から、少し茶色がかった頭が見えた。











・・・優斗っ!













「あのっ、すみません!」





私の肩を触る手。



声は私の頭より上から。









・・・・・・・・・誰?












「あの、今大丈夫ですか?」






振り返れば、結構な人。










3分の2くらい・・・いや、4分の3くらいが、男の人。




あっというまに、私の周りも人だかりに。

















・・・いや、大丈夫じゃないんだけど。





周りがほぼ男子なだけに、優斗の方が見えない。










くっそー。

移動しちゃったらどうするのよ!







.
< 221 / 304 >

この作品をシェア

pagetop