恋するシンデレラ
「・・・はぁ。」
トイレで一息。
胸が苦しくて仕方がない。
告白されるのは嬉しい事だけど、正直辛い。
誰かを振るのは苦しいよ。
ふと、さっきの達哉君を思い出す。
何を言おうとしてたんだろう。
なんとなく、その前の言動から見当がつきそうになってしまうけど。
考えるのは止めた。
いつも助けてくれる達哉君だから。
考えたくはない。
トイレから出ると、近くにタピオカジュース店があった。
あ。
歌菜が飲んでたやつ。
さっき飲めなかったからなー。
飲もうかな。
行列に並んで、メニューの看板を見る。
・・・・・・・・・やっぱり、愛達といたかったな。
一人だと余計な事考えちゃう。
「ご注文どうぞー。」
「あっ。
ミルクティーで。」
「かしこまりました。
お隣でお待ちください。」
レジの奥では、働いてる人達が私を見てキャーキャー言ってる。
嘘。
私を見て、喜んでくれてるの?
嬉しくなってる私の前に、ミルクティーが置かれた。
「お待たせしました。」
ありがとうございます、と言おうと顔を上げれば・・・・・・
「あ。」
「・・・え?」
いた!!
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