恋するシンデレラ
こうもキュンキュンさせられちゃうと、顔見れないじゃんか。
ばか。
「うっし!行くか!」
「え?
どこに?」
勢いよく立ち上がった、まだ顔が赤いままの優斗を見上げれば。
「返しに行くに決まってんだろ?」
ニヤリと笑う。
「・・・?」
よくわからない。
首を傾げると、眉を下げて笑い、
「いいから。」
腕を持たれて、引き寄せられる。
もちろん、抵抗する間もないわけで。
私は立ち上がってしまった。
やっぱり男の人なんだな。
なんて、力の強さに実感させられてしまう。
抱き締められるくらいの勢いと距離にドキドキしたのに。
優斗はそのまま歩き始めてしまった。
引っ張られてた腕が、
全身が、
熱い。
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