恋するシンデレラ










優斗の口が動く。













『ばーか。』











は?





バカ?

バカって言った!?






なんかよく分からないけど、ムキになってしまって。






私も負けじと口パクした。




『ばーか。』





それを見た優斗は。


さっきまで眉間に皺を寄せていたのに、
とびっきりの笑顔を見せてまた男子の会話に戻っていった。


















な、





な、








何、今の!









あいつの笑顔はキラースマイルだよ・・・。








私、いつかキュン死にさせられるんじゃないだろうか。








なんて思えば。

頬が熱くなってきて、手でパタパタと扇ぐ。
















「・・・・・・バカップル。」



ボソッと呟く愛。



「はい?」

「イチャつくなら二人っきりの時にしてよ。」



と、一瞥され。













・・・見られてたのか。




余計に暑くなってしまった。







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