恋するシンデレラ
「ほれ、優斗!
どじょう掬いやれ!」
「はぁ?
何なんだよ、さっきから。」
「バカか!
文化祭終わったらやる約束だったろ!」
「してねぇよ!」
そう皆で笑っていれば、視線を感じる。
・・・ん?
見れば、目が合った事に驚いてるし。
・・・ふっ。
『ばーか。』
つい、からかってしまう俺。
いや、だって。
こいつはすぐムキになるから。
面白いんだよ。
ムッとした奈々美の口が開く。
『ばーか。』
「ふはっ。」
あー、だめだ。
可愛すぎる。
こんな事、口が裂けても言えないけど。
「あっついねー、ここは!」
また同じ台詞を口にした尚樹の腹にパンチを入れた。
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