恋するシンデレラ
キャスティング
ーーー時は過ぎ7月。
この学校にも慣れ始めた頃。
「もうすぐ夏休みに入るが、その前に決めなくてはいけないことがある。」
少しざわつく男子。
・・・・なんだ?
「9月にある文化祭だが。
1年は毎年、隣の姫丘女子学園と合同講演を行うのが通例だ。
全員強制参加だが参加方法は3つある。
1つ目は大道具、小道具、裏方。
2つ目はエキストラ。
3つ目は役付きの出演者だ。」
一気に騒がしくなった。
うわぁ。
めんどそうーだな。
「静かに。
今からその役付き候補を挙げてもらい、その人には全校生徒の前でオーディションをしてもらう。」
「「えーーーーーー?!」」
「うるさいと言っているだろ!
まず、王子の候補から。」
シーーーーーーーーーーーーン
誰も手を挙げねぇ。
そりゃあそうだ。
なんせ、王子役だからな。
やりたがる奴なんかいるわけがない。
前にいた尚樹が俺の顔を見てニヤついた。
・・・・・なんだ。
「演技経験豊富な佐倉優斗君がいーんじゃね!?」
・・・・・・・・・はぁーーーーーーーーー!?
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