恋するシンデレラ
「・・・・・・・え?」
なに?
「やる。」
「ん?
・・・えっ?」
訳が分からず、挙動不審になっていれば、
佐倉優斗は呆れ笑いをして。
「忘れたんだろ?
見りゃわかるって。
俺もう一本あるし、やる。」
そう言って笑った顔は、少し優しかった。
「あ、お金。」
「それくらい、いいから。」
「ありがと。」
そう呟けば、一瞬驚いたような顔をして。
『おう』と笑い、行ってしまった。
「ふーん。
やるじゃない、王子。」
!?
振り返ると愛が腕を組んで佐倉優斗を見ていた。
「で?
奈々美は惚れちゃった?」
なっ!
「惚れるわけないでしょ!」
なんであんなやつ。
怒っていると愛はクスッっと笑い、
「素直じゃないなぁ。」
なんて、訳の分からない事を言った。
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