恋するシンデレラ








「びっくり!

あの時の優ちゃん?」


「そうだよ。」



何度も言わすな、というように

小さく睨まれた。






「だって、あんなに優しくて可愛い感じだったのに・・・・・」




パコッ。

空のペットボトルで頭を軽く叩かれる。




「いたっ。」



「痛いわけねぇだろ。


可愛いってなんだ、可愛いって。」





不機嫌そうに睨む優斗。





だって、あの優ちゃんと全然違うんだもん。


信じられない。




あ、でも笑った顔は優ちゃんの面影があるかも。







「・・・いつも笑ってればいいに。」





台本をめくっていた優斗は顔を上げた。





「あ?




お前もな。」



へ?


「私?」



「いつも俺と話す時怒ってんじゃねーか。」





そだっけ。




考えてみたらそうかも・・・。






なんだか可笑しくなってきちゃって。

二人で笑った。








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