恋するシンデレラ
・・・って、ちょっと待って!
「愛、男子に興味あったの!?」
振り返った愛は『は?』というような顔を見せ、眉間にシワを寄せた。
「当たり前でしょ?
それ目当てで入ったんだもの。
奈々美ぐらいだよ?
興味ないの。」
『ほい。』といいながら、さっき愛が手にしてた名簿らしきものを手渡してきた。
そこには1年と書かれた文字と何故か王学のマーク。
少し厚めのそれをめくってみると『井上忠明』と書かれた紙。
ぺらぺらとめくると様々な男子の写真と名前、そして事細かに書かれた特徴。
な、な、なんじゃこりゃーーーーーー!!
「プロフィール。」
声に出してないのに答えが返ってきた。
「姫学と王学の人数は同じ。
先輩・後輩でもいいからカップル成立しないと卒業出来ないって言い伝えもあるらしいよ。」
聞いたことないって!
「2・3年のもあるけど、いる?」
「いらんわ!」
まったく・・・・どんな高校なんだか。
パラパラとめくれば、
1人の男子が目に入った。
『佐倉優斗』
さくら・・・・ゆうと・・・
どこかで聞いたような。
ふと目に留まる。
芸能活動・・・・?
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