恋するシンデレラ







静かにドアを開けると、

そこにはさっきの意地悪そうな声とは真逆に、
大人しそうな男の子が立っていた。


真っ黒な髪に、黒いフレームの眼鏡。



肌は白く、文化系の雰囲気。






「召し使い役の萩原達弥です。」




やっぱり。

この紳士的な声が印象に残ってた。




さっきのような雰囲気は全く感じさせない、かしこまった言い方。


稽古場でもそんな感じだった気がする。



だから余計に驚いた。

その綺麗な声で、別の人を感じさせられたから。





さっきのは何だったの?






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