恋するシンデレラ
自己PRをしたら、だんだん緊張がほぐれてきた。
「それではペアでやってもらいます。」
予想通り、2人ずつ呼ばれて演技。
最後だった私は相手が誰だか当然わかってる。
「じゃあ、最後。
西塔さん、佐倉君お願いします。」
優斗だ。
--------・・・
「それでは、以上で終了になります。
お疲れ様でした。」
「「ありがとうございました!」」
もう一度挨拶をして、部屋を出た。
一気に緊張の糸がほどける。
めちゃめちゃ緊張した・・・。
でも、精一杯できた。
満足はしてないけど、やれるだけやった。
「お疲れ様。」
「ん。」
優斗にそう告げて、帰ろうとしたその時だった。
「お待たせしました。
では、次いきます。
春日結衣さん。」
「はい。」
え?
その名前に振り向く。
春日結衣って、確か・・・
そこには、マネージャーらしき人の隣に。
オーラを放つ女の子がいた。
春日結衣。
今注目されてきている女優。
オファーが来るほどの子が、オーディションに。
・・・なんだ。
もう決まってるも同然じゃん。
最後にできる限りの笑顔で挨拶し、その場から立ち去った。
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