恋するシンデレラ
7
ーーー朝。
教室に来てみるとまだ誰も来てなくて。
一人で着替えに行った。
ブー・・・ブー・・・
また電話?
メール派の私は、誰かと電話する事なんてあまりなくって。
電話が来ることに驚いてしまう。
今度は誰・・・って
「え!」
思わず大きな声が出てしまい慌てて廊下に響く。
だ、だって。
優斗なんだもん!
「・・・もしもし。」
『出んの遅ぇよ、あほ。』
電話ごしに聞こえる優斗の声はなんだか大人っぽくて。
ドキドキすると同時に、遠い存在になってしまったようで。
ちょっと寂しくなった。
『あの、さ。達弥にさ。』
「へっ?」
慌てて返事をしたせいで声が裏返る。
は、恥ずかしい。
『ぶっ。・・・・・くくくっ。
あんな?
達弥に代わりよろしくって伝えといて?
直で言うのは、まぁ、あれだから・・・』
優斗、恥ずかしいんだ。
恥ずかしくて言えないとか・・・
か、可愛い。
しかも、私に頼んでくれるとか。
嬉しすぎる。
「うん。わかった、伝えとく。
でも、ごめん。
達弥って・・・?」
どっかで聞いたことあるような・・・
『あぁ、ほら萩原達弥だよ。
召し使い役の。』
あ、萩原君か!
それと同時にあの事を思い出す。
ーーーーーーーーー・・・髪が短くて・・・
やだ。
優斗と電話してる時に思い出したくない。
その時。
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