1Rの彼女*番外編*
俺たちの左の薬指には、お揃いのリング。


あのままだと、本当に結婚指輪を買いに行く勢いだったな。
店の前まで来て、ようやく話を聞いてくれる状態。
なんとか説得して、結婚指輪は阻止できた。

その代わり…。
ペアリングの拒否権を失ったのは、言うまでもない。



実際に寝てみて、寝心地を試す結子さん。

「う~ん、なんかしっくりこないなぁ…。」

「この他にもありますので、ぜひ試してください。何かありましたら、声をかけてください。」


そう言って、お姉さんは俺たちから離れていった。
自分がいない方が選びやすいと思い、気を遣ってくれたのだろう。



お姉さんがいなくなった後も、いろいろ試してみるが、結子さんの寝心地を満足させるものはなかった。



「ねぇ、タク。お願いがあるんだけど☆」



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