1Rの彼女*番外編*
人目も気にせず、結子さんを抱きしめる。


いや、正確には抱きしめようとした。

その瞬間。

スカッ。

目標物を失った、行き場のない手。


あれ?


いつの間にか、結子さんが俺の前からいなくなっている。

どこに行ったんだ?


見つけたときには、ベッドコーナーを後にしようとしている。

「やっぱりベッドはまた今度にする。電器屋さんに行こ!!オーブンレンジ買う~。油カットしてくれるヤツ♪」


………オーブンレンジ??

「結子さん、使うんですか?」

本当は、料理なんかしないんだからいらないだろって言いたかった…。


「大丈夫!!だって使うのはタクだから♪」


やっぱり俺―――――!?

結子さん、その前に布団買ってくださいよ!!



ベッド編 fin.

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