1Rの彼女*番外編*
「お疲れさまでーす。」


バイト先に行くと、早番の里緒ちゃんが仕事をしていた。

ランチタイムも終わり頃で、お客さんの数もまばらだ。



「あ、拓馬くん。ランチのデザートセット、3番テーブルにお願い。」


今日のデザートセットの、カボチャのチーズケーキとミルクティーを持って、3番テーブルへ行く。


なんだか、結子さんが好きそうな組み合わせだな。


結子さんが食べる姿を想像し、自然と顔がにやけてしまう。
きっと大きく口をあけて、幸せそうな顔をして、「美味しい〜!!」を連呼するんだろうなぁ。

今度、結子さんに買って帰ろうかな。




3番テーブルのお客さんは、窓のほうを見ていて、俺からは後ろ姿しか見えない。


「お待たせしました。こちらデザートセットのカボチャのチーズケーキとミルクティーになります。」

「ありがとう、タク。」



?????
なんで俺の名前知ってんだ?

…っていうか、俺のことを“タク”なんて呼ぶのは、周りに一人しかいない。
この声もどっかで聞いたことある。
いや、今朝聞いてきた。
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