1Rの彼女*番外編*
恐る恐る、お客さんの顔を見る。


目の前にいるのは、やっぱり…。

「ゆっ」

大きな声が出てしまう。
とっさに周りを確認。

大丈夫。他のお客さんたちは気づかなかったみたいで、自分たちの時間を楽しんでいる。


「結子さん、こんなところで何してるんすか?」


耳元に小声で話しかける。

「ゴハン食べてたに決まってるでしょ。」

「なんでここに?」

「来て欲しくない理由でもあるの?」

「そうじゃなくて…。」



俺の言葉を遮り、結子さんは喋る。

「会社でね、カフェに行くの流行ってるみたいでね。この雑誌に載ってるカフェ。」


そう言うと、結子さんはテーブルの上に雑誌を置いた。
そう、あの雑誌を…。



「ああっ!!」

動揺のため、またしても声がでかくなる。






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