1Rの彼女*番外編*
俺を見上げている結子さんの顔。


間違いなく、怒っている。
これは素直に謝ったほうがいいな…。


「結子さん、すいません。これには事情があって…。話すと長くなっちゃうんで…。あの、家でしっかり怒られるので…。」

「別にいいよ。」

「え?だって…。」

「あんな話聞いたら、怒れないじゃん。」




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


あの雑誌を見たのは、本当に偶然だった。

アタシはタウン誌なんて興味が無かったから、あのトキ声をかけられなかったら、今も見ることも無かったと思う。



「結子、今日お昼持ってきた?」


話しかけてきたのは、同じ部署の松本茜さん。
中途採用のアタシの教育係。しっかり者で仕事もできる。かつ親しみやすく、年齢も近いせいかすぐに仲良くなれた。


「持ってきてないですけど。」

「じゃあさ、ここ行ってみない?」


そう言いながら、アタシに雑誌を見せてきた。


「会社から結構近いから、行ってみたいんだよね。」


写真のオムライス、トロトロの半熟で美味しそう~。
今度、タクに作ってもらおうっと♪




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