1Rの彼女*番外編*
「ばぁー☆」


テレビ画面の中のヒロイン。
元気はつらつで健康そう。
ショートボブの、目がくりくりした女の子。
ショートパンツから出てるすらっとした細く長い脚。


それがいきなり、ゆるくウェーブのかかった柔らかい髪と切り替わる。

そう。
結子さんに。




「おわっ!!なっ、なんで…?」

「もぉー、タクってばヒドくない?」

「へ?」

「ゴハン1人で食べちゃうなんて~。チャイム押しても出てくれないしぃ~。」


ほっぺたをぷくっとさせ、拗ねた顔の結子さん。
チャイム押したって言ったけど、全然聞こえなかったな。



「ゴ、ゴメン…。でも結子さん、今日遅くなるって…。」

「なに?アタシ来ちゃいけなかったの?」

「いや、そういうんじゃなく…。」



結子さんとやりとりをしてる今も、映画は容赦なく進んでいる。
くっそー、一時停止押してぇ…。
集中して見たいんだけどなぁ…。




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