1Rの彼女*番外編*
一筋縄ではいかないのが、結子さん。



俺を無理矢理ベッドから引きずり出し、テレビの前に座らせる。


DVDプレーヤーの電源を入れ、ディスクを変える。
あのホラー映画のディスク、汚いものを触るみたいにつまみ上げ、遠くに投げられるし…。
あれ、康介からの借りモンなんだけど…。

変わりに入れられたのは、結子さんがハマってる若手芸人のお笑いDVD。

ルックスはたしかにいい。
結子さんが好きそうなタイプだ。
面白いとは思うけど…。


思うんだけど…。
正直、彼らは俺の笑いのツボは押さえてくれなくて。



そうなると当然。

眠気と戦う俺。
眠くなりウトウトしてると、容赦なく結子さんの目覚ましが飛んでくる。

「寝ちゃダメだってば!!」



エンドレスに朝まで繰り返された、この光景。
寝不足のまま大学に行ったのは、言うまでもない…。




映画編 fin.


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