1Rの彼女*番外編*
玄関には、女物の靴。


そして。


アタシの目の前には、


女の子。



玄関が1段低くなってるから、今の目線はアタシと同じくらい。
いや、ちょっと女の子のほうが低いかも。


アタシはその女の子を、頭の先からつま先まで、それはもうじっくりと見る。

それに負けず劣らず。

女の子もアタシを見る。

それはもう、怪しいものを見るかのように。

アタシは不審人物じゃないっつーの!!



この女の子、なーんか違和感があるって感じ。

女の子は女の子なんだけど…。


女の子っていうより、コドモ?




「花梨(カリン)、どうしたー?お客さんだった?」


部屋の奥からタクの声がした。

いつもだったら、ホッとするのに今日はムカムカする。


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