1Rの彼女*番外編*
アタシの目の前に用意されたミルクティー。
甘くっていい匂い。
ミルクたっぷりで、美味しそう。

いっただきまーす。



って、違ーう。


まぁ、美味しそうなのは事実なんだけど。
準備してるトキのタクの手が、震えてた気がする。



そして、当たり前のようにタクの隣に座ってるこのコドモ。
明らかに、アタシのコト見てるんですけど。
ガン見ってやつ?
コドモなんだから、チラ見くらいにしときなさいよ。




「えっと…、まずは自己紹介…かな?」

無理に明るく話すタク。
このピリピリと張り詰めてる空気には、かなりそぐわない。

1人空回りしてる感じとゆーか。


「結子さん。この子は俺のイトコで市川花梨。10歳だから小4かな。母親の妹の子なんだ。」

「千明おばさんの?」

「そう。で、花梨。この人は成沢結子さん。」


タクがアタシの名前を出したと同時に、コドモ…じゃなくって。
“花梨ちゃん”の視線が、一層強くなった。

そして一言。



「オバサン、たっくんのなに?」



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