1Rの彼女*番外編*
「結子さんは、俺の…。」



“彼女”



そのコトバを待っていたのに。

はぁー。


タクよ、アンタって子は…。



アタシの目の前には、にやつき、頬を赤く染めたタクがいて。


アンタが照れて、どーすんのよ。

逆でしょ、逆!!


タクがアタシのコトを、“彼女”って紹介して、その響きにアタシが照れるっていう流れでしょ!?
この場合は。


ココは、アタシがビシっと言ってあげるべきよね。
うん。


「タクの彼女の、成沢結子です。よろしくね、花梨ちゃん。」

「……………。」


アタシの“彼女宣言”に、ノーリアクションの花梨ちゃん。
にやけてちょいアホ面のタクに向かって、花梨ちゃんが喋りだす。


「そんなコト、どうでもいいや。たっくん、ココ行こっ!」


むきーっ!!
そんなコトですって!?

アタシがタクの“彼女”。
超重要ポイントでしょ!!



そんな花梨ちゃんの手には、2枚の水族館のチケット。

ん?
んんっ??


水族館って…。







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