そばにいる…
いつもまっすぐにぶつかってくれた彼女もいた………

オレが初めて付き合う人らしく………

いつも全力で向かってくれた………

学生で………


幼さがまだ残る彼女は 世間を知らない………


夏休みが過ぎても家に帰らず………


ずっとオレの部屋にいた………


このままガッコーを辞めて 一緒に 暮らしたいと ………


彼女の親がオレの部屋まできたが………


彼女は帰らなかった………


オレはこの時が初めてかもしれない………


他人の事 を 考えて 一生懸命に 説得したのは。 ………


いままでならオレと関わる人間がどうなろうと 気にしたかったが……


彼女の未来に オレは邪魔な存在は明らかだ………


彼女が荷物をとりに家に帰った時……


オレはすぐに部屋を引き払った………


彼女とはもう会わないほうが良いと。………


何年かして街で彼女と偶然再会した。


とても素直でキレイな女性になっていた………


通訳になるために勉強してると。



「あの時…家まで捨てて消えなくていいのに!」彼女に笑われた………


あの時のオレはどうしていいのか分からず、
今になると 自分でもわからない………



二人でしばらく笑いあったあと、
彼女がお礼を言ってくれた……



オレのほうが 感謝したいぐらいだ………



幸せなお互いの状況を確認して 、



連絡は交換せずに別れた………





彼女はあの時と変わらない純粋な瞳をしていた。
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