ここにある幸せ【短編】



『えっ……』




携帯を持つ手に力が入らなくて。

あたしは崩れ落ちるようにその場に座りこんだ。





『ママー』



そんなあたしに気付いた愛花が、そうやって声をかけてくる。




秋斗が…



秋斗が…





『奥さん!?』




あたしは呆然としながらメモをとり、食事中の二人を連れて急いで家を飛び出した。
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