最後の春
「西山さん、それ言っちゃだめでしょ。ある意味一年の最初の楽しみだぜ?」
「男が細かいこと気にしてどうする!?早く行かないとHR始まるよ」

西山はそういうと校舎の中に入っていった。今は西山の言うことが正論なのだろう長原も何も言えずにいた。西山はどちらかというと寡黙そうな先入観を持っていた裕は自分の思い込みに苦笑いしていた。

「おい、何してんだ?早く行こうぜ」

長原が裕を促す。裕は黙ってうなずくと4組がある教室に向かった。
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