最後の春
「そこまで有名人じゃないはずなんだけどな」
「そんな事ないですよ。遅刻常習者として土田先輩と泉先輩は有名人です」

女の話しによると担任が佐伯になったらしく、泉.土田みたいに遅刻するんじゃないぞ!と注意されたらしかった。

「泉くん遅刻常習者なの?」
佐藤さんは笑いを堪えているのか耳が真っ赤になってきている。

「そうみたいですね」
「円香ちゃんも遅刻しちゃダメだよ」
「私は大丈夫ですから」

円香は当たり前とばかりに答えている。

「でも。良く俺の事わかったね」
「ビデオ屋で何回か制服を見たことあるし名前が一致したので、もしかしたらと思いました」
「なるほどね」
「あと張り紙見ましたよ」
「同好会の?」
「あれって今も募集してるんですか?」
「もちろん」

張り紙を考えた翌日から早速掲示板に張った裕たちだが、あれから誰一人として来た生徒はいない。

「映画を作ると書いてあったんですけど」
「主な活動としてはね」
「もう活動してるんですか?」

どうやら円香は興味があるらしい。裕は同好会人数を集めるチャンスだと思った。

「これからだから興味があるなら明日来てみてよ」
「わかりました。おじいちゃんに怒られるから失礼します」

裕は爺さんの方を見ると爺さんは裕の顔を見ていた。裕は爺さんき軽く謝ると佐藤さんと一緒にサンフェスタを出た。
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