かえりみち。
「じゃあさ、優と江口君なら
どっちが可能性あると思う?」
「100%江口君」
3人は声を揃えた。

「なんで!?」
あたしは身を乗り出した。


「だって優って人は、
他校なわけでしょ?
しかも頻繁に会ってる
わけでもないし。
接点がもうないじゃん」
香苗は冷静に言った。

「接点ならあるよ」
「何?」
「優もサッカー部!
練習試合のときに
チラっと見れる!」
「馬鹿じゃないの」
香苗はため息をついた。


「しかもさー、若葉1回
フラれてるんだよね?」
奈津実と絵梨は
えっと小さく言った。

「そうなの!?若葉」
あたしは目を閉じて
耳をふさいだ。
「うるさい!
席につけー!」


3人はあたしの頭を叩いて、
それぞれの席に戻った。
< 20 / 55 >

この作品をシェア

pagetop