かえりみち。
しばらく返せなかった。
3時間くらい考えた。


そしてあたしの指が動く。



『あたし、今まで生きてきた中で
優のことが1番好きでした。
彼女なんて作ってほしくない。

今更でごめん』


涙が出そうだった。
怖かった。

本当に今更。
でもどうしても、
言っておきたかった。




あの夏
タイミングはいくらでもあった。
チャンスはいくらでもあった。

でもあたしは言えなかった。


そんな昔のあたしが
許せなかった。





しばらくして、
優から返事が返ってきた。



『ありがとう。
俺も中3のとき好きだったよ。
俺が言わなきゃいけなかったのに
本当にごめん。
お前ならこれからいい恋
いっぱいできるよ』
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