かえりみち。
「俺……若葉のこと
ずっと見てるだけで
いいと思ってたんだけど」


「きた」
あたしは小さくつぶやく。

「え?」
「ん?何?」
知らないフリして、軽く微笑む。


「見てるだけって
思ってたんだけどさ、
最近なんかそーゆー話してるの
聞いてたら……
このままじゃ嫌だなって」


ドキドキドキドキ
立っているのが精一杯。



「一生言わないと思ってた。
でも……言うけど…」
あたしの額に汗が流れた。
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