止まった時の住人
「ふーん……」


「たった一つ……神の時計に対抗できるのは、女神の時計だ。女神の時計は、神の時計の力を中和する力を持っている。それを持って戦えば、並の人間同士の戦いができるだろう」


「ほんなら、弘満さんが時計を持って戦ったらええんちゃうん？俺の時計あげるけど？」


「それは無理だ。負けたとき、神の罰を受けた。それを受けた者は、時計を持つことができない」


「何が何かよくわからん……その神の時計は、結局何ができるん？」


「聖の光と、神の罰だ。神の罰は、受けると時計を持てなくなる」


「なんかよくわからん……」


「突然いろいろ言われて、無理もない。今日は帰ってゆっくり休め。私は……竜二が犯人だと、お前にわかってもらう策を考える」


そう言って、二人は店を出た。健は混乱していた。


竜二が犯人？ありえへん……


健は家に着くと、風呂に入ってからすぐ布団に入った。
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表紙・目次

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