止まった時の住人
「……え?僕の携帯も?」


「やっぱ……竜二はおかしいぞ。何かある」


「わかった……とりあえず僕も竜二と会議を装ってさぐってみる。健も何かさぐっといてくれ」


「わかった。伸也、頑張れよ」


「うん。健も何かあったらすぐ連絡してな」


そう言って、伸也は健の家を出た。さて、これからどうするか……。


プルルルル、プルルルル……


突然携帯が鳴った。弘満からだ。


「ん?何やろう……」


カチャッ


「もしもし、健か?」


「もしもし、弘満さん?何?」


「お前に、竜二が犯人だということを証明する。明日の23時50分、竜二の家の前に来てくれ」


「う、うん、わかった。でもどうやって?」


「来ればわかる。じゃあまた」


そう言って電話が切れた。


通話時間00分25秒


突然のことで少し混乱した。


竜二が犯人だということを証明する……


その言葉が、何度も頭を過った。
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