止まった時の住人
「なんでやねん!なんでこんなことするねん!」


「だってさ。これがまた楽しいのよ。みんな全く同じことしててさ。でも最近なんか孤独で、飽きてきてさぁ。んで、弘満にループに気付いてもらったけど、何もおもろくなかったわ」


「お前……」


「んで健、お前にもループに気付いてもらった。どうよこの世界?楽しいやろ?こうしてたら一生働かんでええんやぞ。何したってまた3日前からやり直せるんやぞ。仲間にならんか?」


「お前なぁ……ほんなら今まで一緒に解決しよーとしてたのはなんやねん!」


健は涙が溢れてきた。


「それは悪かったなぁ。でも、やっぱお前ぐらい身近な奴に気付いてもらわな、何もおもろくないやん?まぁ俺が犯人やってわかったことやし……仲間になろ?お前と一緒に日々を繰り返すのも、おもろそうや」


「竜二……お前、本気でそう言うてるんやな」


健は怒りに満ちた目で竜二を睨む。


「健……仲間なる気はなさそうやな。わかった。まぁ……仲間になるわけないか。お前とやりあうことも計算済みや。久しぶりにおもろくなりそうや。お前、時計は持ってるよな?やりあうつもりで、お前に時計渡した」
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