止まった時の住人
「いける、いける。ヘソにガバチョ貼って帰るから」
「ガバチョって?」
「ガムテープのことや」
「貼ってどうするねん?」
「神に誓うんや」
「何をや?」
「僕らのバンドが売れますように」
「全くわけわからん」
アホな会話をしている時だった。番組のスタッフロールが流れると同時に凄い音が鳴った。
ゴロゴロ!ドォーン!
近くに落ちた。と同時に目の前が真っ暗になった。全ての明かりと言うものが消えたかのように思った。蛍光灯、テレビ、エアコン……。
一瞬、何が起きたかわからなかった。が、すぐに停電だと気づいた。
床には充電機に差し込まれていた携帯電話がわずかに光を放っていた。暗闇というのは恐怖心をあおるもので、停電から数秒しか経っていないというのに、やたら時間が長く感じた。
「やばい!落ちたなぁ!」
「マジでビビった!」
二人の会話に続くように一階から杉夫の声がした。
「ガバチョって?」
「ガムテープのことや」
「貼ってどうするねん?」
「神に誓うんや」
「何をや?」
「僕らのバンドが売れますように」
「全くわけわからん」
アホな会話をしている時だった。番組のスタッフロールが流れると同時に凄い音が鳴った。
ゴロゴロ!ドォーン!
近くに落ちた。と同時に目の前が真っ暗になった。全ての明かりと言うものが消えたかのように思った。蛍光灯、テレビ、エアコン……。
一瞬、何が起きたかわからなかった。が、すぐに停電だと気づいた。
床には充電機に差し込まれていた携帯電話がわずかに光を放っていた。暗闇というのは恐怖心をあおるもので、停電から数秒しか経っていないというのに、やたら時間が長く感じた。
「やばい!落ちたなぁ!」
「マジでビビった!」
二人の会話に続くように一階から杉夫の声がした。