止まった時の住人
「竜二……すまんな……こうなったのも、俺がお前に相談したからやな……絶対なんとかするからな……」


そう言うと、健は涙をぬぐってライブハウスを出た。


「何かあった?」


「いや……何も……」


健はそう言うと、バーに向かった。







「あれです」


健は交差点に差し掛かると、バーを指差した。


「ちょっと待って!」


雪江が急に叫んだ。


「え?」


「止まって!」


健は急ブレーキを踏んだ。


「あれは……何?あそこから何か感じる……」
< 178 / 208 >

この作品をシェア

pagetop