止まった時の住人
雪江がそう言うと、健はバーのドアに手をかけた。


しかし次の瞬間、健は尻もちをついていた。


「……え?」


健はわけがわからなかった。


ドアに触れることができないのだ……


「どうなってるんや?」


「何か不思議な力で守られているみたいね……何か……多分……時計の力で……」


「時計の力?……もしかして、真犯人はこの中に?」


「可能性は高いわね。あっ……健君、ポケットが……」


「え?」


雪江に言われて自分のポケットを見てみると、ポケットの中から微かに光が放たれている。


「何や?!」


健はおもむろにポケットから三つの時計を取り出した。


すると、女神の時計が光っていた。
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