止まった時の住人
目が見えるようになると健と雪江はバーの前の交差点にいた。
いや、正確には交差点を見下ろす位置にいた。
辺りは暗い。夜だろう。
自分でもどこにいるのかわからないが、地面に立っていないような感覚だった。
しばらく眺めていると、一つの若い人影が現れた。
交差点の向こう側からは車が来ている。
その車の車内ではカップルが楽しそうに喋っている。
歩行者の信号が青になった。若い人影が道路を渡っている。
車はどんどんスピードを上げて交差点に向かって来る。
ドンッ!
鈍い音を立てて若い人影が宙に舞った。
車はその場で停止し、人影は10メートルほど先に落下し動かなくなった。
と、次の瞬間再び光に包まれ、目を開けるとバーのドアを開ける所だった。
不思議な気持ちに包まれたまま、ドアを開けた。ガチャ。
中に入ると、そこには、消えたはずの伸也が足を組んで座っていた。
いや、正確には交差点を見下ろす位置にいた。
辺りは暗い。夜だろう。
自分でもどこにいるのかわからないが、地面に立っていないような感覚だった。
しばらく眺めていると、一つの若い人影が現れた。
交差点の向こう側からは車が来ている。
その車の車内ではカップルが楽しそうに喋っている。
歩行者の信号が青になった。若い人影が道路を渡っている。
車はどんどんスピードを上げて交差点に向かって来る。
ドンッ!
鈍い音を立てて若い人影が宙に舞った。
車はその場で停止し、人影は10メートルほど先に落下し動かなくなった。
と、次の瞬間再び光に包まれ、目を開けるとバーのドアを開ける所だった。
不思議な気持ちに包まれたまま、ドアを開けた。ガチャ。
中に入ると、そこには、消えたはずの伸也が足を組んで座っていた。