止まった時の住人
「健……すまん……」


「伸也!やめろ!」


健がそう叫んだ瞬間、伸也は人差し指をグッと引いた。


パン!


弾は健のこめかみに当たり、健は吹っ飛んで倒れた。


「即死や……健……すまんな……」


伸也は健を抱きかかえると、頭をギュッと抱きしめた。そのときだった。


「?!」


健は目を開き、伸也を押し倒して押さえつけた。


「健……」


「伸也……悪いな。俺は、神の時計を持ってるんや。時計の能力、忘れたんか?銃が当たったぐらいじゃ、痛くもかゆくもない……」


「くそ、健!卑怯やぞ!」


「すまん……伸也……」


健は拳を振りかぶると、伸也の頬を目掛けて思い切り振り下ろした。


伸也は勢いよく地面に叩きつけられ、頭からは大量の血が出た。


健はフラフラになった伸也を持ち上げると、今度は拳を腹部にめり込ませた。


伸也は思い切り吹き飛び、10メートルほど吹っ飛ぶと壁に激突して、その場に倒れた。
< 194 / 208 >

この作品をシェア

pagetop