止まった時の住人
「…は?つまり、今日のこの時間も何回もあるっちゅうことけ?」


「うん」


「おぉぉ、怖いなぁ」


「まぁ、夢やねんけどな。あ、笑うなよ!」


「いや、笑わんけど。ほんで、朝からその夢で悩んでたんか?」


「悩んでないわ!何か気になっただけや」


「ふーん」


「まぁええやんけ!とりあえず俺、そろそろメンバーのとこ行くわ。今日のライブ、絶対来いよ!」


「おう」


健はその時、なぜか前に庭で拾った時計を思い出していた……。







10時、44分。
家に帰ってきた健は、携帯電話を開いた。


メール1件。伸也からだ。本文には「飛ぶダイヤモンド」とだけ書いてある。何やねんこれ……
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