止まった時の住人
「健!」


杉夫の呼び掛けに、放心状態だった健は我に返った。


「あ、う、うん、危ないことせぇへんよ……」


そう言って、健はとりあえず自分の部屋に戻った。


「えっ……そんなわけないよなぁ!夢!夢やこれ!」


そう言って、頬を思い切りつねった。


「夢…やない……痛い……痛い!何やねん…何やねんこれ!」


気が狂いそうだ。とりあえず、落ち着くために深呼吸を何度もした。


5分程経って、ようやく冷静になってきた。


「とにかく…どないしよ……」


と言っても、こんな話は誰に言っても信じてもらえるなずがない。自分でもまだあまり信じることが出来ていない。


とりあえず、頭の中を整理した。まず、カウントダウンライブに行って、皆でカウントダウンをとっていたら、気付くと自分の部屋で寝ていて、29日に戻っている……。


どういうことや……。
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