止まった時の住人
一体何が起こったのだろうか。


わけがわからない健は、何が起こったのかひたすら考えた。


今までのは夢か?それとも、今のこの状況が夢なんか?何かの番組の企画で、大掛かりなドッキリでもしてるんか?いろいろ考えた。


だが、これは現実そのものだった。TVの他のチャンネルも29日、他の新聞も29日、イ ンターネットで調べても29日。


第一、健の携帯電話はオートロックがかかっていたのだから、健以外の誰かが操作して日付をいじったり出来るはずがないのだ。


『29日に戻っている』という、現実を受けとめるしかなかった。


「ホンマに、戻ってる……」


いろいろ調べているうちに、時刻は10時を回っていた。


プルルルル!


「うわ!ビックリした……誰や?」


突然、携帯電話が鳴った。サブ画面を見ると、竜二からだった。


「竜二……」


とりあえず、電話に出た。


ピッ


「もしもし?」
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