止まった時の住人
健は笑顔でそう言い、部屋を出た。


竜二に相談して正解だったかもしれない。


竜二はいつもヘラヘラした奴だが、いざという時、健が本当に困っているときは真剣に力になってくれる。健は少し気が楽になった。







11時、30分。


自分の部屋に着いた健は、これからどうしたら良いのか考えていた。


「とりあえず、竜二に信じてもらうとこから始めよ……。一人やと、何もわからん」


寝転びながら、何分も考えた。どないしたら信じてもらえるやろう……。


今日の俺ん家の晩ご飯を当てる?あっ!今日は確か、変な間違え電話が掛かってきたなぁ。


いや……どっちもあかん。ご飯なんておかんに頼んだら簡単に予想通りの物が出来る。それに、間違え電話も友達に頼めば出来る。


何かないかな……確実に ……一回時間が戻ってへんとわからんこと……


あ!


あった。


これや。
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