リンゴとミカンの事情
ヤバイとはっきり思った。家に行ったら確実に柚子に殺される。

世の中から抹殺されるのは確実だ。


学校で謝るしかない。



授業の復習も食事もしないまま、ベッドに入った。


せめて、夢の中だけでも、ミカンの笑顔が見たかった。


けれど、夢の中でさえ、ミカンは姿を見せてくれることはなかった。

現実も夢も厳し過ぎることを今更ながら思い知った。
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