リンゴとミカンの事情
「言われなくても、そうしますよ。では放課後にチェリーさん」

「誰がチェリーだ」


小中高と一緒の学校のせいか、森川はリンゴに対して生意気な態度とる。


自分を腹立たせる術を心得ている森川に怒鳴ってしまう自分もまだまだガキだと思う。


息を吐いてミカンを見る。

小さい頃、いつも一緒にいたのに。

いつの間にか距離は開いた気がする。

理由は何となく分かってるつもりだ。
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